投稿日

2024.08.19

更新日

2024.08.19

ポカミス、ポカヨケとは?ポカミスの具体例とポカヨケの事例をご紹介

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ポカミスとは

ポカミスとは、不注意・見落としなどで引き起こされるさまざまなミスを指します。一般的にも使われるケアレスミスとほぼ同義で、うっかり引き起こしてしまった、思い込んでいたが違った、などで発生するミスのことを製造業界では「ポカミス」と呼ばれています。

ポカミスの”ポカ”は、もともと囲碁や将棋の用語で形勢を一気に悪くしてしまうような一手のことを指します。それが転じて、不注意や見落としにより発生してしまうミスのことをポカミスと呼ばれるようになりました。

“囲碁や将棋で、考えられないような悪い手を打つこと。転じて、するはずのないばかばかしい失敗。”

引用:デジタル大辞泉(小学館)

ポカミスが発生してしまうと製品のロス、取引先からのクレームなど、ミスは小さくてもその後に大きく響いてしまうため、組織・企業としてポカミス発生を防ぐための対策を講じなければなりません。

ポカミスの例

どういったものがポカミスと呼ばれているのか、具体例を挙げていきます。ポカミスは作業者起因のものが多くを占めており、以下のような例が挙げられます。

  • 検査の段階で不良品を見逃してしまい、製品のロスが生じてしまった
  • 作業手順を飛ばしてしまったために作り直しになり、納品が遅れた
  • 使用する器具が元の位置に置かれておらず、作業が一定時間止まってしまった
  • 作業を誤り不良製品を取引先に納入してしまったことで、クレーム問題に発展

このように、発生する場面・タイミングは様々です。作業者の見落とし・不注意ももちろんですが、整っていない作業環境により発生しててしまうケースもあります。このようなポカミスを防止するためには「ポカヨケ」を実行することが不可欠となっています。

ポカヨケとは

ポカヨケとは、ポカミスをヨケる(避ける・除ける)の略称で、ポカミスをなくすための構造や仕組みを指します。ポカヨケは製造業の企業で手本にしていることも多いトヨタ生産方式での基本概念の一つで、トヨタ生産方式では後工程に不具合品を渡さないことが重要視されており、不具合品の発生を防ぐためにポカヨケの仕組みを設けています。

日本国外でもポカヨケは広まっており、「Poka-yoke」として製造業の分野では海外でも通じる言葉として広く利用されています。

ポカヨケを実行するには

ポカヨケを実行するには、まずはこの2つを実行する必要があります。

  • 作業を標準化する
  • ポカミスの要因を把握する

また、作業を標準化していない場合は対策を実行したとしても、似たような作業が残っている場合は同じポカミスが発生することになりかねません。ポカミスをなくすことためには、まず作業の標準化を行うことが大事です。その後、ポカミスの要因がどこにあるのか、特定の作業者が起越すミスなのか、作業環境により誘発されているのか等、様々な視点から要因を特定します。

ポカヨケの事例

ポカヨケのためには人が介在する作業をなくす、自動化システムを導入する、製品にミスが出ないように仕様を変える、装置に機能を追加する、などの物理的対策が考えられますが、設計から導入まで、費用や時間、そして多くの労力を要します。

すぐに始められるポカヨケとして、普段記録している現場の帳票を電子化し、電子化した帳票へミスを防止できるような工夫を施すことでも、ポカミス対策につながります。

電子帳票ツールを用いたポカヨケの仕組みの事例をご紹介いたします。

帳票の標準化

帳票の標準化は、作業を標準するための1つの要素です。記録する内容がバラバラでは、情報の統一性がないため要因が何なのかを把握できず、ミスを防ぐ手立てを考えることすら困難です。

帳票の標準化+電子化を行ったことで、ポカミスである測定抜け・漏れがなくなり、別の組立工場からの品質に関するクレームが減少したという事例があります。各種帳票の標準化を行うことで、ポカミスの防止につながります。

自動判定とエビデンスの登録

何度も繰り返される作業の中で、見落としを防ぐことは容易ではありません。例えば、検査の記録を行う際に基準値の範囲かどうかを目視でチェックしていると、基準値外を見逃してしまうこともあります。そうすると、基準値を満たしていない製品を次の工程へ流してしまうことになり、ポカミスとして後工程に影響を及ぼします。

電子帳票上では、結果を入力すると基準値と比較して自動判定する仕組みを設けることで、そもそも目視のチェックがいらなくなり、基準値を満たしていない製品を判別することができるようになります。

また、文字の入力だけでなはく写真も合わせて登録することで、担当者の感覚による検査が可視化できるようになり、文字+写真を見比べることでダブルチェックもできるようになります。

作業慣れによるミスを抑止

作業に慣れが出始めると自分では意識していないところで、確認などの作業が疎かになってしまいがちです。この場合は始業前点検や作業前チェックシートなど、作業を行う前のチェックを徹底し、作業内容の再確認を必須にすることがポカヨケとして有効です。

作業を開始する前にOK/NGのチェックリストを必ず入力するようにして、入力漏れがある場合にはエラー文が表示される、またはデータの登録できないように制御することで、作業者に伝わり人的要因のポカミス防止に貢献します。

チェックリストは、適当な入力をされないようにするためにチェックを押した時刻を取得する、作業現場に行かなければチェックリストを入力できないようにする、といった作業を把握する・制御する仕組みも検討する必要があります。

電子帳票上でチェックを押した時刻を自動取得する方法

紙で書いている内容をそのまま電子化するだけではなく、紙ではできないような便利な機能をお客様の帳票に実装することができます。こちらの記事では、XC-Gateの入力機能を活用し、「正確な作業時間の自動取得」の方法について豆知識としてご紹介しています。

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5Sチェックシートを運用する

整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)の頭文字をとった5Sの徹底を行うと、作業環境により発生するポカミスの防止につながります。さらに、5Sチェックシートを電子帳票で運用することで、点数をつけて集計し、徹底できていない箇所を是正するなどの改善活動に役立てられます。

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「XC-Gate」とは

「XC-Gate(エクシーゲート)」は、Excelだけで入力しやすい WEBの電子帳票を作成できる、現場帳票電子化ソリューションです。

「点検表」「チェックシート」「検査表」といった、様々な名称・レイアウトで運用されている製造現場の帳票を、「XC-Gate」は誰でもカンタンに、使い慣れたExcel(エクセル)だけで入力しやすい電子帳票を作成することができます。

ポカヨケの方法としてご紹介した自動判定や写真の登録も、Excelだけで設定することができますので、ノーコードでポカヨケを実行することができます。

まとめ

ポカミスをなくすためには、原因にあわせて様々な対策を講じる必要があります。現場帳票の電子化もポカミス防止=ポカヨケを実行する1つの方法ですので、帳票電子化によるポカヨケにご興味のある方はぜひ一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

おおやま

おおやま

記事作成担当者

2016年入社。当メディアサイト「XC-Times」の創設から携わっている初期メンバー。わかりやすい記事の執筆を心掛けています。

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