検査成績書とは？作成する目的と電子化するメリット

検査成績書とは

検査成績書とは、製品やサービスの品質保証を確認するための書類の一つです。
製品の寸法や品質が規格に合致していることを証明する大切な書類で、製品をお客様先へ納品する際に製品の品質を証明する資料としても用いられます。また、不具合が発生した場合の原因分析や改善策の検討にも活用できます。

検査成績書は、同じ企業内であっても必ずしも同じ書式というわけではありません。
例えば、製品ごとに仕様が異なる場合は、必要な項目が正しく記載された異なる書式で運用することになります。

この記事では、検査成績書を電子化することのメリットについてわかりやすく解説していきます。また、実際に検査記録の電子化を行った事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

検査成績書の内容

製品やサービスにより記載内容は異なりますが、検査成績書では主に以下の項目が記載され、製品の要件に対して行った検査の内容を記録するとともに、検査の結果が仕様の規格内であることを証明します。

基本情報	検査する製品・サービスの名称や検査年月日や製品番号など記載します。
検査項目	基準値や計測した寸法、検査に使用した機器などを記載します。
検査結果	不具合などの有無を記録します。「良/否」や「OK/NG」などで表記されることもあります。

検査成績書は、製品の品質を担保するための書類ですので、規格を遵守していることや品質として問題ないかを明記することが大切です。事前に検査方法や確認判定基準を明確にし、製品ごとに適した検査を行います。

検査成績書では、検査結果を正確に残すことや、必要に応じて過去の検査結果をすぐに確認できるようにすることも非常に重要です。もし誤記入が合ったり、規格から逸脱した検査の記録で誤って合格判定と記入してしまうと、製品の品質が担保できなくなってしまいます。
また、納品先から品質に関する問い合わせやクレームがあった場合に検査成績書がすぐに見つからないと不信感を持たれる原因にもつながりかねないため、運用にあたっては記録のトレーサビリティをとれる仕組み・体制作りも整える必要があります。
加えて近年では検査表の保管期間を延長するよう取引先から依頼されるケースも少なくないため、過去の検査情報を追跡できる仕組みがこれまで以上に求められています。

検査成績書を電子化するメリット

基準値の自動チェックでヒューマンエラーを防止

検査時の誤入力・規格チェックミスや、トレーサビリティの確保といった課題は、検査成績書への入力を電子化することで解決が可能です。

例えば計測値の記録において、電子帳票では製品ごとに検査時の規格値を情報として持つことができます。担当者が入力した値と規格値を照合して結果を自動判定できるので、担当者による判断ミスや入力ミスを防ぐことができます。

キーワード検索で過去の記録をすぐに検索

検査成績書をデータ化することで製造番号・品番から検査結果まで検査成績書内の任意の項目で過去の記録を検索できるようになります。万が一製品に関して問い合わせ・クレームがあった場合もすぐに該当製品の記録を確認して迅速に対応が取れるようになるため、納品先からの信頼回復につながるのと同時に、サービスに対する安心感を与えることもできます。

検査成績書の作成はXC-Gate（エクシーゲート）で！

現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate（エクシーゲート）」では、テキスト入力や数値入力、ボタン入力、プルダウン入力など、検査成績書で使われる様々な入力方法をExcel上で設定し、電子帳票に変換することができます。

XC-Gateは従来使っていた帳票のExcel原本から電子帳票を作成できるため、これまで現場の方が使い慣れた検査成績書のレイアウトを変えずに電子化して運用できるようになります。
さらに、手書きによる読みにくい文字や記入間違いなども防ぐことができるほか、帳票フォーマットに修正が発生した際もすぐに対応できるなど、電子帳票への切り替えでハードルになりがちな部分でも現場への負荷を最小限にして導入することができます。

入力した検査成績書をPDFで出力し、文書管理システムへ連携するといったことも可能ですので、「取引先への提出は、書面で提出する必要ある！」といった場合でも対応が可能です。

検査成績書をXC-Gateを用いて電子化したお客様

システム連携やワークフロー機能で確認作業の効率改善

こちらの事例では、製品の最終検査工程にてXC-Gateを活用されています。

出荷前最後に行う最終検査記録では、記録後にXC-Gateの承認ワークフロー機能で承認依頼を行い、最終承認が下りたタイミングで自動的に出荷判定を行える仕組みを構築されています。

単なるペーパーレス化だけでなく、各工程での確認、承認など手間がかかる作業の効率化につなげています。

寸法チェックの標準化と同時にペーパーレス化を実現

約2,000種類の部品の寸法の検査及び記録の事例です。

紙で運用していた頃は、チェックシートの書き方が統一できておらず、書き方やチェック内容のばらつきに加えて、測定漏れがあったとしても作業者が気付きにくく、後になってから不良が発覚するといった問題がありました。

電子帳票にすることで、寸法チェックの標準化を実現されました。チェックシートの内容に沿って作業者がチェックするため、測定忘れや測定抜けを解消することができました。入力した値が規定値から外れていた場合は文字の色が変わるようになっており、その場で作業者が不良品に気づくことができ、不良品が次工程・別工場へ流れないようにしています。

筑波工場では、現場に設置しているタブレットにディジ・テック社のBluetooth計測器アダプタ「DKA-102」を連携させて、寸法の測定結果を電子帳票上に自動で入力しています。

ディジ・テック社のBluetooth計測器アダプタ「DKA-102」についてはこちらを参照ください.。