製造日報とは
製造業のほとんどの企業において、製品を作る際に関連する情報として、製造日、従業員の所属・名前、生産時間や設備の停止時間、生産数・不良数、作業内容などを把握するために記録を残しております。これらの記録が「製造日報」「作業日報」と呼ばれています。
製造日報・作業日報の主な運用
日報は各企業ごとに入力内容が異なるため、それぞれ自社内でフォーマット・書式を作成していることがほとんどです。
日報のフォーマットは表計算ソフト「Microsoft Excel(マイクロソフト エクセル)」を用いて作成されていることが多いため、Excelファイルを紙に印刷して運用しています。
製造に関連する記録は基本的には保管年数が各企業で定められており、紙の日報を記入した後はパソコンに入力していくか、スキャンしてPDFファイルとして保管しておくか、紙のままファイリングして置いておくか、様々な方法で保存しなければなりません。
製造日報をデジタル化(電子化)すると、単純に紙帳票から電子帳票に置き換えるだけではなく、電子帳票ならではの機能も追加できるので省力化・業務効率化といった複数の効果を得られます。
本記事では、紙で運用している製造日報を電子化することで得られるメリットをご紹介いたします。
目次
製造日報の運用でよくある課題
基本的な運用の流れは、
①記入するための日報フォーマットを印刷
②現場で作業者が記入
③提出・回収
④所定の場所に保管・またはパソコンへ入力
と、記録する以外にも複数の作業があり、紙の製造日報の運用は企業によってさまざまな課題が生じています。
- 紙に書いた後パソコンに入力し直しており、時間がかかっている
- 紙に記録する作業が後回しになり、正しい情報が収集できない
- 各作業員ごとに書き方・字のクセがあり、記録方法が統一できていない
- 記載漏れ、記載ミスがあってもすぐに気づくことができない
紙帳票での製造日報の記録は、従業員の残業の原因となっていたり、正しいデータ収集ができなかったりと業務効率化への弊害となっています。
他にも、紙の内容をパソコンに入力する際、見間違い・打ち間違いによる転記ミスが発生する可能性もあるでしょう。また、入力が完了するまでは生産実績がわからないため、最新情報をリアルタイムに把握できないという問題点もあります。
製造日報に関連する主な課題をあげましたが、これらを解決するためには製造日報の電子化が必要不可欠です。
製造日報を電子化するメリット
即時データ化
生産現場にタブレットなどのスマートデバイスを設置して電子帳票へ入力を行うことで、その場でデータ化が完結するためパソコンに入力しなおす作業が不要になります。この作業がなくなることにより、本来の生産業務に時間を注ぐことができ、生産性向上に貢献します。また、電子帳票では入力フォーマット・入力方法を作業者側で自由に変更することはできず、正しい場所へ入力されるようになるので紙では実現できない製造日報のフォーマット・書き方の統一を実現できます。
入力ミスの防止
紙では防ぐことができない記入漏れ、記入ミスを、電子帳票であれば画面上で制御できます。製造日報の項目の中でいくつか必須項目を設定しておいて、入力されていないと製造日報を送信できないように制御したり、基準値を設定して入力した値と入力完了と同時に判別し、基準値に該当しない場合は赤く表示して作業者に伝えたり、様々な工夫を電子帳票であれば実現できます。
引用:『XC-Gate導入事例』イオンフードサプライ株式会社様
紙の管理が不要
規定により保管年数が3年~5年(業界によってはそれ以上)と決められている紙の帳票類を保管するにはかなりのスペースを占有することになります。また、製造日報が記録されるたびにファイリングをしてラックに戻す、見返す必要があった場合には山ほどあるファイルの中から探し出す、といった作業が発生し、こちらもかなりの労力がかかります。
製造日報を電子化すれば、保管作業は不要になり、保管スペースの占有もなくなります。
社内・社外から問い合わせがあった時に該当の製造日報を探すときにも、「製造番号」「ライン」「担当者」といった情報で検索をかければ、すぐに必要な情報を見つけ出せるようになります。
電子化した製造日報の活用ポイント
紙に書いていた日報を電子化するだけでも、多くの効果を得ることができますが、電子化しないとできなかった機能も付け加えることで、さらなる効果を生み出すことができます。
写真をその場で撮影・貼付
文字だけでは伝わりにくい、不良品などの情報も製造日報に写真を貼り付けることで、明確な記録として残すことができます。
集計表の自動反映
日々記録される製造日報のデータを必要な時だけ見るだけではなく、製造日報が登録されていくと自動的に集計表にも反映されるようにすることで、生産のトラブルや遅れがないか、いつでも見れる環境を管理者が手間をかけることなく整えることができます。
集計表はお客様自身で作成することになりますが、見やすいように必要な項目だけ表示する集計表や、入力値の羅列だけではなく平均値や最大・最小値を表示する集計表など、表示内容を工夫をするとより現場で活用しやすくなります。
XC-Timesの別記事では、電子化した製造日報+集計表を紹介している記事がございますのでぜひ参考にしてみてください。
製造日報&集計帳票のExcel帳票サンプルをご紹介
XC-Gateで入力する製造日報と、日報で入力された実績の集計、条件を指定した絞り込み検索ができるほか、集計表と連動したグラフの動きもご確認いただける集計表について解説しております。Excelサンプルもダウンロードできますので是非ご覧ください。
グラフの表示
不良などの事象を層別化し、グラフを組み合わせて可視化することで、数字が並んでいるだけでは分かりにくい情報も分かりやすく表現して、傾向の把握にお役立ていただけます。
BIツールと連携して使用すると、さらに細かい分析を行えるようになります。
機器からデータを収集して入力効率化
人が入力するだけではなく、「稼働時間」「生産数・不良数」など、生産設備を制御しているPLC(プログラマブルロジックコントローラ)から機器データを吸い上げて、正確なデータを集めることができ、人が入力する項目を最低限にすることで、さらなる生産業務の効率化が見込めます。
「XC-Gate」は製造日報デジタル化を支援します
「XC-Gate」とは?
「XC-Gate(エクシーゲート)」は、Excelだけで入力しやすい WEBの電子帳票を作成できる、現場帳票電子化ツールです。
「製造日報」「作業日報」「運転日報」「生産実績記録」「製造指図書」といった、様々な名称・レイアウトで運用されている製造現場の帳票を、「XC-Gate」は誰でもカンタンに、使い慣れたExcel(エクセル)だけで入力しやすい電子帳票を作成することができます。
製造現場から、タブレット、スマホ、パソコンさまざまなデバイスから電子帳票に入力することができ、即時データ化されるので検索・集計・分析などに活用して業務効率化・現場の改善に貢献いたします。
使い慣れたExcelで、使い慣れた製造日報フォーマットで電子化
現場帳票の電子化するには、現場で定着するかどうかが大きな鍵となります。
「XC-Gate」であれば、これまで使っていた製造日報のレイアウトを変えずに電子化することができるので、現場の運用をガラッと変えずに電子化することが可能です。さらに、紙ではすべて記入しなければならない項目を、1つ入力すれば関連項目が自動で入力されるようにする等、入力作業を効率化することで作業者にとってもメリットがあることを認知してもらえると、電子帳票が現場に浸透していきます。
まとめ
これまで多くの製造業のお客様の現場帳票電子化を支援してきたノウハウをもとに、XC-Gateの最適な活用方法をご提案します。お気軽にご相談ください。
「XC-Gate」の電子帳票作成・電子帳票への入力をお試しできる無料トライアルはこちら
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